英語学習について③
前回の記事では、英会話の5ステップとリスニング力→スピーキング力の順で鍛える戦略をお勧めしました。
今回はなぜリスニング→スピーキングなのかについてご紹介いたします。
これには一つの理由ではなく複数理由があるのですが、
一番の理由は「受容語彙知識」と「産出語彙知識」の関係です。
専門的な用語ですが実際は簡単で、
・受容語彙知識=見たり聞いたりして理解できる知識
・産出語彙知識=見たり聞いたりして理解でき、かつ話したり書いたりできる知識
というものです。
そしてこの時、受容語彙知識の一部が産出語彙知識になります。
自分がインプット時に理解できないことをアウトプットできるわけがないので、考えてみれば当たり前のことではあります。
リスニングのトレーニングは受容語彙知識を増やすトレーニングでもありますから、まずはインプット系のトレーニングを進めていき、徐々にアウトプット系の練習をした方が効率が良いわけです。
これは英語の知識に関する点ですが、「リスニング→スピーキング」の順で学習する計画の方が良い理由は他にもあります。
例えば学習法に焦点を当ててみます。
リスニングのトレーニングとしてよくあるのが、
・シャドーイング
・フォニックスの練習
・音声変化の練習
といったものです。
これはリスニングの「音声知覚」や「内容理解」に関係するだけでなく、実はスピーキングの「言語化」「調音」にも関係するトレーニングです。
つまり、リスニングをトレーニングする過程で実はスピーキングの能力も鍛えられるわけです。
一方でスピーキングから始めた場合、英会話やPattern Practiceといったトレーニングを行うことになりますが、これらは自分が話すことがメインになりますので、リスニング力は鍛えられません。
英会話ではリスニング力も鍛えられるのでは?と思うかもしれませんが、その時自分は話していないため、定義上リスニングのトレーニングを行っていることになります。
またインプットが足りない段階でアウトプットを始めてしまうと、同じ表現を繰り返し使用する癖がついて取れなくなる等のデメリットもあります。
そういった意味からやはり学習計画を立てる上で、まずリスニング力を伸ばしてからスピーキングのトレーニングに移行することがお勧めと言えます。
ちなみにこれは英会話を例に挙げていますが、実際は読み書きも同じです。
読むトレーニングを行ってから書くトレーニングを行った方がいいわけです。
これをまとめると、
読む・聞く(受容スキル)を中心にトレーニングをしてから、
書く・話す(産出スキル)のトレーニングを始める方が良い
と言うことになります。
ちなみに読み書きの場合の5ステップは、
ディコーディング→内容理解→概念化→言語化→文字化
となり英会話の時とほぼ同じ構造です。ディコーディングとは「文字→音」と脳内で変換することです。文字情報であっても基本的には音情報にした上で処理しているわけですね。
*変換しないで処理する経路もあるようですが、音にする場合の方が多いです。
言い換えると英語の脳内の処理は、
音の処理→内容理解の処理→概念化→言語化→外部化
の5ステップと言えます。
ここまでたくさん新しい用語を使ってしまったので、今回はここまでとします。
次回はさらに先に進みます^^

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